生け花ですか、素敵ですね。あーっ、花が倒れてしまいましたね。この位置に固定したいのに何度やっても倒れて困っているのですね。
そんなときは、セロテープで花瓶の口に仕切りを作ると固定できますよ。また、ワイヤーを使う方法もあります。
口の広い花瓶に花を生けるのは、実は難易度が高いことをご存じでしょうか。
花瓶はそう多く揃えるものではないと思います。素敵だなと思って買った花瓶がたまたま口が広く、使ってみると生け方が難しかったのかもしれませんね。
実は、私も生け花を習っていたことがあり、寸胴といって口の広い花瓶に花を生けるのが苦手なのです。
太くて重みがある枝物や、茎の細い花の生け方では私も苦労しましたので、皆さんの気持ちはよくわかります。
この記事では、お花を固定する方法や口の広い花瓶のメリット、生け方のコツなどを紹介しています。ぜひ、最後まで読んでくださいね。
Contents
口の広い花瓶の生け方は花留めの方法で解決できる
花束を頂いたり、素敵な野草を見つけて飾りたくなったりして、急に花を飾ることがあると思います。
飾りたい花に合った花瓶がない場合は、家にある花瓶や時にはコップなどを使うしかありません。
しかし、口の広い花瓶での生け方は難易度が高いのですよ。
そんな時は、セロテープやワイヤーを使って花留めをすると、きちんと固定できますよ。
そんな方法があるの?もっと早く知りたかったなあ。
セロテープで仕切りを作る
口の広い花瓶に花を生けるには、花がもたれ掛かるところが花瓶のふちしかありません。
花は自分で直立できないため、その結果花瓶のふちに広がってしまい、思うように生けることが難しいのです。
そんなときは、花留めとしてセロテープを使いましょう。花瓶のふちにセロテープを十字に貼ることで、仕切りができます。
そうすると、花がもたれ掛かる部分が増え、花を固定しやすくなります。
どうでしょうか。花がちゃんとまっすぐに立っていますね。
花留めなしでは、花はどんな生け方をしてもこんな状態で立ってはいられません。
また、セロテープは透明なので、目立ちにくく使いやすいのではないでしょうか。
もっと細かくセロテープで仕切りを作ってもいいかもしれませんね。
より固定しやすくなり、様々な生け方を楽しめるでしょう。
ワイヤーを丸めて沈める
セロテープが見えてしまうのが気になる方には、もう一つの方法としてワイヤーを丸めて水に沈める方法があります。
こんな感じです。分かりやすく赤いワイヤーを使っています。目立たないほうがよい場合は、シルバーを選ぶとよいでしょう。
この花瓶は首がシェイプされていますが、口元が広がっているので、花が少し広がりやすいです。
しかし、ワイヤーに挿すことでしっかり固定できて傾きにくかったです。
花瓶を移動しても、「するっ」と茎が動くこともありませんでした。
ワイヤーが、花留めとしての役割を果たしてくれましたね。
もっと口の広い寸胴タイプの花瓶でも問題なさそうです。
やわらかいワイヤーが100均にも売っていますので、手軽に入手できると思います。
口の広い花瓶の生け方は枝物が倒れるから難しい
あなたが口の広い花瓶に花を生けるのが難しいと感じる理由が、ここにあると思います。
枝物や茎の細い花が倒れてしまう原因を探ることで、違う角度から対策を考えてみましょう。
重くて倒れてしまう
生け花の経験者は、枝物を使う機会が多いと思います。
この枝物の扱いはなかなか難しく、長いまま使いたい場合は、専用の花留めを使っても重みで倒れることがあるほどです。
多少の重みに耐えられる、かつ枝物を固定できる対策が必要でしょう。
細くて位置が固定できない
茎が細かったり葉っぱがなかったりして、花の量が少ない場合も固定するのが難しくなります。
茎と茎の間の隙間が大きく、支えになったり、葉っぱ同士が触れ合う部分が少なかったりするためです。
隙間を埋められるような対策を考える必要があります。
セロテープやワイヤー以外の方法(茎や枝、つるを利用する)
セロテープやワイヤーがない、そんなときに使える方法を紹介します。ただ、ちょっと慣れが必要かもしれません。
茎や枝を利用する方法
準備するものは、ちょっと太めの切り落とした茎や枝です(あれば、硬い枝をお勧めします)。
切り落とした茎を花瓶の直径より少し長めに切り、花瓶の口元に据え付けるのです(写真参照)。
そして、少しずつ切りながら真横にしていき、ある程度の重みが乗っても落ちないようしっかり固定します。
そして、この枝に生けたい花を立てかけるのです。すると、花瓶の口に茎を付けることなく、花を固定することができるのです。
また、この方法で茎を十字に据え付けることで、仕切りを作ることもできます。
例として1本生けてみましたが、お分かりいただけたでしょうか。
花瓶の真ん中に1本仕切りを作るだけで、花の広がりを抑えることができました。
つるを利用する方法
今回は、こでまりを使いました。つるをくるくると巻いて、コップの口にはめ込みます。
葉っぱが多く、花もあるのでとてもかわいらしく仕上がりましたね。
ヘデラやプミラなど、鉢植えで育てている方は、このような使い方もできますよ。
つるが少し硬い場合は、やわらかくするために少しずつしならせてから使いましょう。
このように、花材をとことん有効活用することができるのです。
茎や枝を使う方法は、セロテープやワイヤーがなかったり、急に対応策が必要になったりした場合にも利用できるかもしれませんよ。
また、花瓶に合わせて木の枝でこの花留めを作っておきましょう。
花瓶を片付けるときに花瓶の中に入れて保管しておけば、次に使うときに再度作る必要がありません。ぜひ、お試しくださいね。
口の広い花瓶の生け方はバランスを見て形を活かす
口の広い花瓶は生け方が難しいと知り、そんな花瓶を購入して「失敗した!」と思っていませんか。
そんなことはありませんよ。花と花瓶の組み合わせで様々なイメージに仕上げる生け方があります。
まずは、花瓶のタイプと生け方でどんなイメージに仕上がるかを紹介しますね。
口が広い花瓶
花の量が多い場合に適しています。高さを揃えて丸く生けると非常にかわいい雰囲気を演出できます。
大きい花瓶
大きい花瓶には、全体にボリュームが出せる花を選びましょう。迫力が出て、非常に見栄えがよくなります。
あじさいや、花びらの大きな花がおすすめです。
背が低い花瓶
背が低い花瓶には、背が低くて茎が細い花がぴったりです。繊細さを出し、可憐なイメージを演出できますよ。
茎の長さが長いとバランスが悪く、あまり見栄えがよくありませんので、長い花はしっかり切っておきましょう。
一輪挿し
枝分かれのない花が適しています。花:花瓶=1:1がベストバランスです。縦に長いので、繊細なイメージになります。
口の広い花瓶のメリット
花瓶のタイプ別で比べると、口の広い花瓶はかわいらしく演出できることが分かりました。その他にもメリットがあるのですよ。
- 花瓶の中を洗いやすく清潔に保てる
- 花束をそのまま飾れる
- 中が蒸れずに通気性がよく、花が長持ちしやすい
- 花瓶の重さがあり、長くて重いものも支えられる
- ボリュームを出したり、1本だけで飾るなど表現の幅が広い
大は小を兼ねる?
口が広い花瓶でも、花留めを使うことで1本だけでも花を生けることができることがわかりました。
一輪挿しにボリュームのある生け方はできませんが、口の広い花瓶なら自由自在、かわいらしさや繊細さも演出することができるのです。非常にお得ではないでしょうか。
花と花瓶のバランスでとても素敵に
機能的なメリットは先程お伝えしましたが、見映え、外観でのメリットはどうでしょうか。
入口が大きめですので、花で埋めようとするとたくさんの花が必要になります。
しかし、隙間が空きすぎてもきれいには見えませんので、花の量も大切です。
また、高さにも素敵に見えるポイントがあり、花瓶に対して花の高さを同じ〜2倍の長さにするとバランスがよいといわれています。
口の広い花瓶の生け方を攻略したら、あなたはもう立派なアーティストですよ。
まとめ
- セロテープで花瓶の口に仕切りを作って固定できる
- ワイヤーを丸め水に沈めて茎をワイヤーに挿すと固定できる
- 口の広い花瓶の生け方は難易度が高め
- 口の広い花瓶にもメリットがある
- 重い枝物や茎の細い花には生け方のコツがある
- セロテープやワイヤーがない場合は、切り落とした茎や枝、つるを使う方法もおすすめ
- 花には花瓶のタイプにあった生け方がある
花が好きで部屋に花を飾りたい、生け花やフラワーアレンジの上達のために頑張っているあなたに、ちょっとした工夫をお届けします。
花がある生活は私たちに癒しを与えてくれます。これからも、花のある暮らしを楽しんでくださいね。