捨てるに捨てられないものがありますよね。身近なものでは、お守りやぬいぐるみでしょうか。そんな思い入れのあるものを「お焚き上げ」で感謝を込めて供養できますよ。
お寺や神社で頼んだ場合は、白無地ののし袋に表書きは「お焚き上げ料」と書いて、お渡しするとスマートですよ。
そもそも、お焚き上げをどこに依頼するのか、知っている人はとても少ないんじゃないでしょうか。
その先の費用は気にしても、お布施として渡すことや表書きについては全く意識していないのではないでしょうか。
この記事では、そんなお焚き上げについて詳しく解説しています。
大切にしていたものをちゃんと供養していただくため、お布施や表書きなどしきたりを、マナーとしてほんのちょっと学んでみませんか。
そして、役割を果たしてくれたものには感謝の気持ちでお別れできるよう、最後まで読んで下さいね。
Contents
お焚き上げ料の表書きとのし袋の選び方
あれほど大切にしてたけど、今の自分には必要なくなった。思い入れがあって、捨てるに捨てられないものは「お焚き上げ」で処分しましょう。
依頼先はお寺や神社が一般的ですが、のし袋は白い封筒で表書きを「お焚き上げ料」と書いて、お渡ししましょう。
お守りは神様そのものだといわれますので、平気でゴミ箱に捨てるなんて罰当たりなことをする人は少ないと思います。
私も、毎年初詣で購入したお守りは、「とんど」「どんと」などと呼ばれる小正月に行われるお焚き上げで焼いてもらいます。
そのため、1年前に購入したお守りを持って出かけるようにしています。
本来であれば、とんどでは正月飾りを焼いて、歳神様をお送りする行事のようで、お守りはお焚き上げをするのが本来のやり方のようです。
古い儀式も、少しは人の都合に合わせて変わってきているのかもしれませんね。
じゃあ、お焚き上げは、どういう品物を対象としているの?
お焚き上げの対象【位牌、仏壇、お守り、神棚など】
お焚き上げの対象となるのは、人形やぬいぐるみ、仏壇が多いですが、基本的に何でもよいそうです。
位牌、仏壇、お守り、神棚など神仏にまつわるものは、自分では処分しにくいですよね。
また、ぬいぐるみや人形、手紙や写真なども、かなり古いものが残されているのではないでしょうか。
ゴミ箱に捨てるには忍びないときは、なんでもお焚き上げをしてもいいのですよ。
お布施ののし袋は何がよいのか?表書きは何と書く?
お焚き上げは、お寺や神社に依頼するのが一般的ですが、最近では遺品整理業者でも依頼できます。
お寺や神社に依頼した場合、「お布施」と言う形で代金を支払うことになります。
お布施というと、法事その他の行事でどんなのし袋でお布施を渡せばよいのか、わからないことも多いですよね。
お焚き上げの場合は、のし袋は白無地でいいですよ。なぜなら、冠婚葬祭ではないからです。
そして、表書きは「お焚き上げ料」で問題ありません。もしくは、「ご供養料」ですね。
これで、なんの心配もなく、お焚き上げを依頼できるのではないでしょうか。
表書きってむずかしい!?
私は、座禅にはまって休日になるとお寺に通い詰めていたことがあります。
座禅の後は茶礼といって、お抹茶とお菓子を出してくださいました。
月1回の暁天(ぎょうてん)では、朝5時からお経を読み、粥座(しゅくざ)という朝食を食べる修行に入ります。
座禅とは何か、仏教とは何かを毎回教えて下さる住職ご夫妻にお礼を渡したかったのですが、周りの人に聞けずにいました。
自分で考えたのが、白い封筒に表書きは「お礼」と書いて座禅の後で、直接住職に渡そうと思ったのですが...
しばらく渡すタイミングもなく、後で聞いた話では、年に1回のお寺の法要で赤いのし袋に表書きは「お供え」と書いてお渡しするとのでした。
分からないことは、聞くのがいちばんですね。この記事を読んだあなたは、もう何も心配いらないですよ。
お焚き上げ料の表書きとお寺・神社【お布施】の相場
お焚き上げの表書きが分かったところで、次は肝心のお布施の中身です。
お焚き上げのお布施の相場とは、いったいどのくらいなのでしょうか。
お焚き上げ料のお布施の相場はどれくらいなのか
法要のお布施でも悩みますが、お焚き上げについてはさらにわかりませんよね。
そこで、費用の相場を依頼先別で以下にまとめました。
お寺、神社
- 品物の大きさにもよるが、数千円~数万円
- 神棚で3,000~5,000円
お焚き上げする品物1点についての料金のようです。
依頼する場合は、必ず依頼先に費用を確認することをお勧めします。
※表書きは、「お焚き上げ料」で問題ありません。
遺品整理業者
遺品整理では、故人の所有物すべてを整理してくれるので、部屋単位でのセット価格になります。
- 1DK...80,000円
- 1LDK...130,000円
- 2DK...180,000円
- 3DK...250,000円
依頼する場合は、必ず依頼先に費用を確認してくださいね。
依頼先【寺や神社】【遺品整理業者】のメリットデメリット
依頼先によって、私たち依頼者にとって都合がいいこともあれば、悪いこともあります。
その点を以下にまとめました。参考にしてください。
お寺、神社
- メリット...費用が安い
- デメリット...品物によっては、受け付けてくれない。人手の多い年始だけしか受け付けない。
遺品整理業者
- メリット...お寺や神社が受け付けないものも受けてくれる。時期は年中依頼可能。
- デメリット...費用が高い
遺品整理業者に依頼すれば、のし袋や表書きを気にすることなく依頼できますね。
(しかし、表書きには依頼者の気持ちが反映されるものでもありますね。)
上記のメリット、デメリットをチェックしながら、どちらに依頼するかを検討するのもいいのではないでしょうか。
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お焚き上げ料の表書きはマナーとして身につけよう
ここまで、お焚き上げの表書きやお布施の相場などについて解説してきました。
形あるものは必ず朽ちるものだと言われますよね。
時間の経過とともに人は年をとり、亡くなっていきます。そして、位牌や仏壇を持つことになるのですが、それもまた時間とともに古くなります。
私たちの周りのものは、いずれなくなる運命なのです。そう、仏教でいう「諸行無常」です。
断捨離や終活が流行っていますが、あなたやあなたの身近な人の何かしらを処分するときが必ず来ますので、マナーとして覚えておいて損はないしょう。
お焚き上げのマナー1
- 持ち込む前にきれいに掃除しておく
- 品物に名前や住所を書かない
- 金属やプラスチック片は取り除いておく
- 適切なお布施の金額で、感謝の気持ちを表す(表書きは「お焚き上げ料」と記載する)
お焚き上げのマナー2
- 神社へ依頼する場合、お寺で授かったお札やお守りを持ちこまない。
- 人形・写真その他、依頼するものを相談してから持ち込む
- お寺や神社に直接依頼し、無断で持ち込まない(その場合は、不法投棄とみなされます)
表書きやお布施の相場と同様、非常に重要なルールが存在しましたね。
お焚き上げとは、お寺や神社では供養した後に火を入れる、とても手間のかかる作業のようです。
ご迷惑にならないよう、マナーを守りましょうね。
まとめ
- のし袋は冠婚葬祭ではないので白無地でよい
- 表書きは「お焚き上げ料」もしくは「ご供養料」でよい
- お焚き上げの対象になる品物は、基本的に何でもよい
- お焚き上げの依頼先はお寺や神社、遺品整理業者である
お焚き上げをする必要にせまられてやっと、のし袋や表書きについて調べる人も多いと思いますが、必ずものを処分するときが。
お焚き上げにまつわるマナーを身につけておくと、損はないと思います。表書きもストレートに「お焚き上げ料」で充分ですよ。