「中人」はいくつか読み方がありますが、入場料の年齢区分を表す時は「ちゅうにん」と読みます。
また、「小人」や「大人」も年齢区分を表す時には「こびと」や「おとな」ではなく、「しょうにん」「だいにん」と読むのが正しいのですよ。
テーマパークや観光施設の入園料に「中人」という表記があり、意味は分かるけれど、「なんて読むの?」と思ったことはありませんか。
日本の人気テーマパークランキングでは常に上位のディズニーのチケットにも「中人」の区分が。
私は旅行代理店に勤めていた経験があり、ディズニーのパンフレットを見た多くのお客さまから「中人」の読み方を聞かれたことを覚えています。
この記事では、大人・中人・小人の読み方、ディズニーのチケットの年齢区分について詳しく解説します!
Contents
中人の読み方とディズニーのチケットの年齢区分
年齢区分を表す時、中人の読み方は「ちゅうにん」です。大人は「だいにん」、小人は「しょうにん」という読み方が正しいのですよ。
漢字は簡単なのですが、いろいろな読み方ができるので、なんて読むのが正しいのだろうと疑問に思いますよね。
大人は「おとな」と読めば間違いではありませんし、小人は「こびと」と読まなくても子どものことだとわかります。
しかし、中人とは…?なかなか見慣れない単語で戸惑ってしまいますよね。
毎年入場者数ランキングでは上位のディズニーのチケットにも中人の区分があり、チケット料金を確認する時に見たことがある方もいるのではないでしょうか。
私が旅行代理店で仕事をしていた時に、お客さまがパンフレットを見ながら、「中人…なんて読むのだろう?」とつぶやいている姿をたびたび見かけることがありました。
私も仕事を始めた当初は読み方がわからなかったため、インターネットで調べたのですよ。日本語は奥が深いなと思ったことを覚えています。
では、ディズニーのチケットの中人とはどんな年齢の人を指すのでしょうか。
ディズニーのパークチケット年齢区分
大人 | 中人 | 小人 |
---|---|---|
18歳以上 | 中学生・高校生(12〜17歳) | 幼児・小学生(4〜11歳) |
上表のように18歳以上は大人、12~17歳の中学・高校生は中人、4~11歳の幼児・小学生は小人という分け方になっています。
こんな声が聞こえてきそうですね。「高校3年生でも誕生日がきたら18歳になるし、小学6年生も12歳になるけど、どのチケットを買うのが正しいの?」
これも私が旅行代理店に勤めていた時に、お客さまからよく質問のあった疑問です。
この場合は、18歳になった高校3年生は中人、12歳の小学6年生は小人のチケットを買うのが正解です。
大人だけでディズニーに遊びに行く場合は大人料金のチケット一択ですが、お子さまがいると年齢だけでなく、小・中・高校生のいずれかによっても買うチケットが異なります。
チケットの料金表を見ているだけでは年齢区分の判断に迷うことがあると思います。
なかには18歳でも高校生ではなく、働いている方もいるでしょう。そのような場合は大人料金のチケットを買う必要があります。
特に、年齢区分に迷うのが3月頃にディズニーへ遊びに行く場合だと思います。
中学生が高校生になっても中人の区分は変わりませんが、小学校・高校を卒業したあとにディズニーに遊びに行く場合、年齢区分はどうなるのでしょう。
東京ディズニーリゾートの公式ホームページにも記載があり、小学校・高校を卒業した年の3月31日までは、小学生なら小人、高校生なら中人のチケットを買えばOKです。
もし、学校を卒業した小学生・高校生が4月にディズニーへ入る場合は、それぞれ新しい年齢区分になりますので、チケットを正しく購入しましょう。
また、1〜3月中旬頃までの期間限定で、キャンパスデーパスポートが発売される場合もあります。
これは、ランドかシーのどちらかに1日入園できる、学生限定のお得なチケットなのです。通常料金より数百円安く買うことができますよ。
キャンパスデーパスポートは中学生・高校生だけでなく、大学、大学院、短大、専門学校などに通う学生も対象となるチケットです。
キャンパスデーパスポートでディズニーに入る場合は、学生証や生徒手帳の提示を求められることがあるので、確認された時に出せるよう、忘れずに持っていきましょう!
私はとっくの昔に大人になってしまったので、割引がある学生はとてもうらやましいと思います(笑)
ぜひ春休みの思い出づくりにお得なチケットで出かけてみてはいかがでしょうか。
中人の料金区分がある施設
中人という年齢区分はディズニーだけでなく、ほかのテーマパークや動物園・水族館などの観光施設でも使われていますよ。
中人の料金区分がある施設(一例)
- 東京スカイツリー
- アドベンチャーワールド(和歌山)
- 志摩スペイン村(三重県)
- ハウステンボス(長崎県)
- 美ら海(ちゅらうみ)水族館(沖縄)
中人の年齢区分は中学生・高校生としている施設が多いのですが、なかには小・中学生を小人、高校生を中人としている施設もあります。
また、年齢区分がわかりづらいのは、おもにお子さま連れの場合でしょう。
もし、インターネット情報で年齢区分を自分で判断できない場合は、当日チケット売場で年齢区分を尋ねてから入場券を買うのも一つの手段ですよ。
この場合、オンラインでチケットを購入しなくてもいい観光施設の場合に限ります。
チケット売場の係りの方に、お子さまの年齢、小・中・高校生のいずれかであることが正しく伝われば、年齢区分に合ったチケットを用意してくれますよ。
ところで、「しょうにん」「ちゅうにん」「だいにん」以外にも読み方があるのをご存知ですか。読み方によっても実は意味が違うのですよ。
次の項目では実際に辞書で調べた、小人・中人・大人のほかの読み方や意味についてご紹介します!
中人は読み方で意味が違う!小人・大人も!
小人・中人・大人の読み方は「しょうにん」「ちゅうにん」「だいにん」で、入場料の年齢区分を表す時に使うとお話ししました。
実際には、ほかにも読み方があるのです。読み方が違うと意味が少し変わりますよ。
どんな読み方や意味があるのか、辞書で調べてみました!
小人の読み方と意味
小人には「しょうにん」以外に「こびと」「しょうじん」という読み方がありますよ。
こ‐びと【小人】
読み方:こびと1 背丈が非常に低い人。侏儒(しゅじゅ)。
2 物語などに登場する、からだが小さい想像上の人物。
3 武家で、雑役に従った身分の低い人。
4 江戸時代、幕府・諸藩の職名。雑役に従事した役。小者。
引用:デジタル大辞泉
小人(こびと)と言えば、童話の「白雪姫」に出てくる「7人の小人」が思い浮かびます。
ほかにも、身分の低い人や、幕府や藩の職業の名前を表すのですね。知りませんでした。
しょう‐じん〔セウ‐〕【小人】
読み方:しょうじん1 幼少の人。子供。しょうにん。⇔大人(たいじん)。
2 身長の低い人。また、からだが並みはずれて小さい人。
3 度量や品性に欠けている人。小人物。「―の腹は満ち易し」⇔大人(たいじん)。
4 身分の低い人。
引用:デジタル大辞泉
「しょうじん」とはあまり聞き慣れない読み方ですね。「しょうじん」には子供のほかに身分の低い人という意味があります。
現代ではあまり使う機会がないのではと感じますね。
中人の読み方と意味
中人は「ちゅうにん」以外に「ちゅうじん」「なかびと」という読み方がありますよ。
ちゅう‐じん【中人】
読み方:ちゅうじん1 才能や能力などが中くらいの人。並の人。普通の人。
「才気―に踰(こ)えずと雖(いえど)も」〈中村訳・西国立志編〉
2 身分や地位・財産などが中程度の人。
「此国に在ては―以上の地位にある者なり」〈福沢・学問のすゝめ〉
3 仲立ち。仲人。ちゅうにん。
引用:デジタル大辞泉
なか‐びと【仲人/中人】
読み方:なかびとなかだちとなる人。なこうど。
引用:デジタル大辞泉
「ちゅうじん」も「なかびと」も私は耳にしたことがありませんでした。
「なかびと」とは、なこうどという意味なのですね。結婚の際に両家を取り持つ役割をする人で、仲人と書くのが一般的です。
昔はお見合い結婚も多かったため仲人を立てるのが一般的だったのだとか。近年では仲人を立てる風習はほとんどなくなりましたね。
大人の読み方と意味
大人は「だいにん」以外に「うし」「おとな」という読み方がありますよ。
うし【大=人】
読み方:うし1 学者や師匠を敬っていう語。先生。たいじん。「県居(あがたい)の―(=賀茂真淵)」「与謝野の―(=与謝野鉄幹)」
2 領主、また、主人や貴人の尊称。
「瑞歯別皇子(みつはわけのすめみこ)、太子に啓して曰く、―何ぞ憂ふること甚しき」〈履中紀〉
引用:デジタル大辞泉
辞書で調べて初めて知った読み方です。江戸時代によく使われていた言葉なのだとか。
他に、一般的な読み方で「おとな」があります。一人前になった人という意味ですね。読み方と意味も一番なじみがあると思います。
また、昔は一族や集団の長(おさ)や頭(かしら)を意味する言葉だったのだとか。
「しょうにん」「ちゅうにん」「だいにん」以外の読み方をすると、身分の高い・低いなどの意味があることがわかりました。
現在の日本に身分制度はないので使われなくなったけれど、昔の人が使っていた言葉の意味として辞書に載せているのではないかと個人的に推測しています。
小人・中人・大人という言葉の理解が深まってきましたが、辞書どおりの読み方で実際に使うのかという疑問について次の項目でお話したいと思います。
もう少しだけお付き合いいただけるとうれしいです。
中人の読み方はどこまで通用する?一般的ではない!
小人・中人・大人には、「しょうにん」「ちゅうにん」「だいにん」以外にも読み方があり、意味も変わるとお話ししました。
では、どこまで「しょうにん」「ちゅうにん」「だいにん」という読み方が通用するのでしょうか。
どこまでという調査結果があるわけではありませんが、旅行や鉄道に詳しい方、チケット売場の方、旅行代理店の方には通用するのではと思います。
私も旅行代理店の従業員でしたが、小人・中人・大人の読み方についてどこまでの従業員が知っているかの調査をしたことはないのであくまでも推測です。
しかし、「しょうにん」「ちゅうにん」「だいにん」という読み方は、会話をしていて普通に出てくる言葉ではないと思うのです。
辞書には「しょうにん」「ちゅうにん」「だいにん」という読み方は入場料の年齢区分を意味すると記載されていますが、一般的ではないので無理に使う必要はないと思います。
やはり、小人は子ども、中人は中学生・高校生、大人はおとなと読むほうがわかりやすいと思うのです。
もちろん私もお客さまとの会話のなかで「ご旅行に参加されるのは、だいにん2名、ちゅうにん1名、しょうにん1名ですね!」と言ったことはありません(笑)
こんな風に言うと、お客さまの頭にきっと「?」が浮かぶことでしょう。
もちろんチケット売場で入場券を購入する時も、「しょうにん」「ちゅうにん」「だいにん」と読まなくても大丈夫です。
私も意味と読み方が正しいのは「しょうにん」「ちゅうにん」「だいにん」と知っていますが、そのように読むのはかなり抵抗があります。
今後も大人は「おとな」、中人は「中・高校生」、小人は「こども」と読み替えたいと思っています。
まとめ
- 入場料金を表す時には大人は「だいにん」・中人は「ちゅうにん」・小人は「しょうにん」と読む
- ディズニーのチケットの料金区分では大人(18歳以上)・中人(12〜17歳の中学生・高校生)・小人(4〜11歳の幼児・小学生)
- 小人には「こびと」「しょうじん」という別の読み方と意味がある
- 中人には「ちゅうじん」「なかびと」という別の読み方と意味がある
- 大人には「うし」「おとな」という別の読み方と意味がある
- 「しょうにん」「ちゅうにん」「だいにん」という読み方は一般的ではないため無理に使わなくてもいい
聞き慣れない中人の読み方や、少し話を広げてディズニーのパークチケットの年齢区分などについてお話をしました。
辞書に載っている意味や読み方がそのまま、ふだんの会話でも使われるとは限りません。相手に伝わりやすいように読み替えることも必要だと感じます。
また、お子さま連れのご家族や学生が、自分に合った年齢区分のチケットを迷わずに買えるお手伝いができたなら幸いです。
楽しい思い出がたくさんできるよう、祈っています♪