あなたは、季節を問わず髪の毛がびっしょりになるほどの異常な汗をかいたことがありますか。
異常な汗は、体質が原因ではなく更年期や病気が隠れている可能性もありますので、ただの汗かきで終わらせるには時期尚早です。
多少の汗なら気になりませんが、あまりに汗の量が多いとタオルで拭き取るにも限界が。どう対策をすればよいのか悩みます。
この記事では、頭皮の異常な汗の原因と、汗による頭皮トラブルの原因、汗を抑える対処法をご紹介します。
また、汗以外の自覚症状もあり受診が必要と判断した場合、何科へ行けばいいのかも不安になりますよね。
でも大丈夫。そちらも併せて紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
「汗なんてどうしようしようもない…」と諦めず、悩み解決に向けて一緒に一歩ずつ進みましょう。
Contents
髪の毛が汗でびっしょりな女性の原因を解説
髪の毛が汗でびっしょりになる原因を3つ紹介します。
- 多汗症
- 更年期
- バセドウ病
1.多汗症
多汗症には、全身に発汗が多くみられる「全身性多汗症」と、手のひらや足の裏、脇、顔、頭部など身体の一部で発汗が多くみられる「局所性多汗症」があります。
今回の髪の毛がびっしょりになるほどの汗は、「局所性多汗症」ですね。
中でも、湿度にかかわらず、おでこ・耳・頭皮から大量に汗をかく場合は頭部多汗症の可能性も。
「不規則な生活」を送っていると、自律神経の乱れが影響して、発汗を招きやすくなると言われています。
不規則な生活に心当たりのある方は、今一度生活習慣を見直しましょう。
受診を希望される場合、皮膚科・形成外科・内分泌科・神経内科が適切です。
また、汗は遺伝的要因も関係しているとされており、頭部多汗症の方の中には、家族にも同じような症状があるケースが多いとか。
私は汗かきではありませんが、母方の祖父が汗かきの体質だったせいか、私の息子はとんでもない汗かきです。遺伝は汗の大きい要因になりうるかも。
2.更年期
「更年期」と聞くと40代から50代の女性特有の症状のイメージがありますが、早い方では30代でもいますし、実は男性でも更年期の症状が出る方がいます。
なかでも特によく聞く症状は、ホットフラッシュでしょう。
ホットフラッシュとは、のぼせ・ほてり・発汗 更年期障害のひとつです。
突然上半身が暑くなったり、ほてりや急に顔が紅潮したり、動悸などが起こります。
そして、発汗やほてりは顔面から始まり、頭部や胸部へ広がることが多いです。
汗の原因が更年期障害の場合、婦人科に相談しましょう。
ホルモンバランスを整えてくれる薬を服用することにより、汗が落ち着いてくるかもしれません。
3.バセドウ病
バセドウ病とは、自己免疫疾患のひとつで、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されてしまう病気です。
発症年齢は20代~50代と幅広く、患者数は女性が男性の5倍ほどになるそう。
甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることによって新陳代謝が活発になり、異常に汗をかくようになります。
その他の症状としては、動悸・体重減少・下痢・手足の震え、眼球の突起などです。
バセドウ病が原因の場合、専門的な知識と治療が必要になりますので、内分泌科や耳鼻咽喉科を受診しましょう。
髪の毛が汗でびっしょりな女性がかかえる頭皮トラブル
髪の毛がびっしょりの時、頭皮トラブルに悩まされることも多いです。
特に多いのは、かゆみ・乾燥・におい。
体の中でも、頭皮は汗や皮脂が残りやすい場所です。
頭皮に存在する細菌は、それらを栄養分として、どんどん繁殖していきます。
細菌が生み出す刺激物が炎症を引き起こし、その結果、頭皮のかゆみにつながるのです。
汗は塩分を含みますので、皮膚に炎症があると「ピリピリ痛い+かゆい」状態に。
さらに、頭皮が乾燥すると皮脂膜や角質がこわれて無防備になり、わずかな刺激にも反応するようになります。
シャンプーのすすぎ不足は、頭皮の毛穴づまりを引き起こす原因に。
気を付けないといけませんね。
また、帽子をかぶって、たくさん汗をかくと頭皮がモワッと蒸れてしまいますね。
汗で湿った頭皮は雑菌が繁殖しやすい環境になっています。
雑菌が増殖しバランスが崩れることが、バリア機能が低下した頭皮には刺激となり、かゆみやにおいの原因となるのです。
ただし、においやかゆみが気になるからと言って、一日に何度もシャンプーをするのは厳禁!!
必要な皮脂まで取り除いてしまい、頭皮トラブルを招く原因となり、逆効果になるからです。
髪や肌に合ったシャンプーを使い、一日一回爪を立てずに優しく洗いましょう。
髪の毛が汗でびっしょりな女性もスプレーは厳禁!対処法と注意点
汗でびっしょりだからといって、頭にスプレーを使うのはご法度です!
毛穴がつまり、トラブルの元になる
頭皮には皮脂腺があり、皮脂が分泌されることにより頭皮が保湿されています。
頭皮に制汗スプレーを使うことで皮脂腺がつまり、かゆみや乾燥、フケなどのトラブルを引きおこす可能性があります。
白い粉がふく
制汗スプレーは広範囲に使用できますし、におい対策としても使いやすいです。
しかし、白い粉がつき毛穴をつまらせるだけでなく、なによりも見た目が悪くなります。
もし、頭皮にスプレーを使いたい場合、頭皮用のスプレーを使用しましょう。
リンパ節を冷やす
頭皮の汗を効果的に抑えるには、リンパ筋を冷やすことが一番でしょう。
リンパ節とは、「免疫の関所」のようなもので、首の後ろ・鎖骨の下・脇・太ももの付け根・膝裏・手首・肘の内側などにあります。
リンパ節を冷やすということは、身体中のリンパ液と血液を冷やすことにもつながります。
これらを冷却シートや濡れタオル、冷えたペットボトルなどで冷やすと体温が下がり、汗を抑えることができるのです。
頭皮用デオドラント商品を使用する
汗を抑えるのはもちろんですが、頭皮のケアも一緒にできたら一石二鳥ですよね。
こちらの商品はサロン直売の商品ですが、ネットでも購入可。
うるおいを閉じ込め、健やかな頭皮を目指す方におススメです。
化粧品のようなテクスチャですが、べたつかずさっぱりとした使用感。
エタノール成分を含みますので、敏感肌の方は使用量に注意してください。
体に優しいミョウバンを含んだスプレー。
においの原因菌を撃退し、嫌なにおいや汗を抑えてくれます。
香りをつけてごまかすタイプの制汗・消臭スプレーとは異なり、ミョウバンの効果によって毛穴を引き締めて汗の分泌量を減らしてくれますよ。
脇や足などデリケート部分にも安心して使えます。
まとめ
- 異常な汗は病気が隠れている可能性がある
- 頭皮の汗は頭皮トラブルを引き起こすが、シャンプーのし過ぎには注意する
- 汗対策にはリンパ節の冷却と、「頭皮用」のデオドラント商品を使用する
髪がびっしょりになるほどの異常な汗は困りもの。
頭皮用のデオドラント商品を上手に使いつつ、首筋のリンパ節をしっかり冷やしましょう。
それでも汗が抑えられない場合、病気の可能性もありますので、病院へ相談しましょう。
あなたの汗の悩みが少しでも解決しますように。